「任意整理」に関するお役立ち情報
任意整理をした場合の返済期間
1 任意整理の返済期間は事案によって大きく異なる
任意整理の返済期間は、1年~10年程度と、事案によって大きく異なります。
交渉の中で返済期間を検討・決定するための主な要素として、債務者の方の返済原資(手取り収入から支出を引いた残額)、債権者の方針、債務者の方の返済履歴、返済条件が挙げられます。
これらがどのように返済期間に影響するかについて、以下で詳しく説明します。
2 債務者の返済原資(1月あたりの手取り収入から支出を引いた残額)
債務者の返済原資が低額である場合、1月あたりの返済額を下げざるを得ないことから、必然的に返済期間を長く設定して債権者と交渉することになります。
逆に、ある程度の返済原資を確保できる場合には、債務者の意向に応じて、1月あたりの返済額を増やし、返済期間を短くすることもあります。
3 債権者の方針
債権者である消費者金融やクレジットカード会社等によっては、会社の方針により、返済期間の上限を設けていることがあります。
例えば、36か月(3年)間以上の返済期間は一切認めないというものです。
このような場合、何とか返済期間内に返済できるよう返済原資を捻出するか、任意整理以外の別の債務整理方法を選択することを検討します。
4 債務者の返済履歴
債務者の方の、今までの返済状況等が返済期間の交渉をするうえで影響することもあります。
借入と返済を長年行っていて利息を多く支払っている場合や、今まで滞納したことがない場合には、ある程度返済期間を長めにできる可能性があります。
逆に一度も返済をしていなかったり、長期に渡って滞納をしていたりする場合などは、短い返済期間での返済を求められることもあります。
5 返済条件
返済条件も返済期間に影響を与えます。
例えば、ボーナス時に多めに返済するという返済計画にする場合や、将来利息も含めた返済総額を設定する場合には、返済期間を長めにできるということもあります。
このように、返済条件を適切に設定することで、債務者と債権者の双方が納得する返済計画を構築することができるため、まずは任意整理を得意とする弁護士にご相談ください。